北陸の企業が採用活動を成功させる採用マーケティング

競争が激化する北陸の採用市場
北陸地域では、少子化や人口流出などの影響を受け有効求人倍率が高く、どの業種においても採用活動が厳しい状況が続いています。売り手市場の中、従来型の採用活動では「人材要件に適った人材に出会えない」、メディアやデバイスの多様化により「広報活動の費用対効果が実感できない」などの声が多く聞こえる状況です。
採用競争が激化する北陸において採用活動を成功させるために必要な視点「採用マーケティング」の考え方やポイントを、北陸の実情を踏まえた視点で解説します。
採用広報は「認知」を高めるだけではなく「好意」「共感」を起こすことを意識することが重要
「認知」とは知覚し認識することにほかありませんが、採用活動においては自社に「興味」を持ち、「理解」し、あわよくば「好意」や「共感」を促して応募を検討してもらうべく「認識を変える(パーセプションチェンジ)」ことが求められます。
自社に興味を惹きつけるためにはただ闇雲に企業名の「認知」を上げるだけではなく、求職者を惹きつけるメッセージを検討し、かつ、そのメッセージを効果的に届けるツールや手段を用いることでパーセプションチェンジを図ることが重要であり、WebサイトやSNS、採用動画などを活用し企業のビジョンや価値観を適切に伝えるなどといった活動を初期フェーズから実行することで採用母集団を醸成する視点が大切です。

自社のビジョンや企業価値を自覚した上でコミュニケーション戦略を検討
採用広報活動では、自社のブランドイメージや、強みなどを訴えて求職者から「期待」や「信頼」の獲得を図るわけですが、一貫性のあるコンセプトやメッセージを発信するために自社の企業価値を改めて自覚する必要もあります。
自社ブランドを見返し、または再定義した上で、世の中の動向や求職者のマインド、Z世代の思考を理解し意識して適切なメッセージ(コンテンツ)を用意。求職者の行動プロセスにおいて最適な時期に効果的な手段をもってアプローチする視点も重要です。
ブランディングは自社だけで取り組むには難しい面もあります。ブランディングの実践には偏りのない客観的な視点を持った専門家のファシリテーションが必要不可欠です。
大広北陸は、ご要望、ご予算に応じたチーミングでブランドの整理、再構築をお手伝い致します。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
初期フェーズで有効な採用動画で行動変容を起こす
求職者の多くは通常の企業活動では接触できない一般の人です。これまではテレビCMや駅看板、新聞、雑誌などを利用して認知を図ってきたわけですが、メディアが多様化した今、スマホやSNSで主体的に情報収集する過程で接触が持てるようインターネット広告やSNS広告などを活用することも重要です。
特に採用活動の初期フェーズの有効手段として活用されている採用動画。文章や写真だけではなかなか伝わりにくい「企業の想い」や「価値」「職場の雰囲気」なども、映像により多くの情報をひとまとめに理解しやすい動画を活用することで効果的に訴えることができます。
採用動画には次のようなものがあります。
- インタビュー動画
- 事業紹介動画
- イメージPR動画
- ショートドラマ
採用動画の種類は様々です。実際に働く社員の声や経験談を伝えることで親近感や共感を促したり、事業の取り組みや企業姿勢を知ってもらうことで期待を高めたり、オフィスの雰囲気やリアルな風景を紹介することでイメージを向上したり、ショートドラマのように情緒的に企業を取り上げることで感情移入を促し理解を深めたりと、目的やターゲットに応じて動画の内容は変わります。
ただし、YouTubeにアップしただけでは不十分です。
例えばインターネット広告でターゲットユーザーをターゲティング(選定)して広告配信することで動画の視聴を促すなど、見てもらうための仕掛けを検討することも必要です。
採用動画視聴後の志望度の変化

自社サイト、採用サイトを通じた情報展開で態度変容を図り、候補者プールを拡大
また、自社サイト(採用ページ)コンテンツの充実も図り、情報収集期の就活生に向けてしっかりと情報を展開したいところ。
インターネット広告を活用して人材要件に適ったユーザーをサイト集客し、サイトコンテンツに触れたユーザーの態度変容を図ることで候補者プールの拡大、すなわちエントリー層の拡大につながります。
そもそもデジタルマーケティングとは
こうした「デジタルマーケティング」は、昨今の採用マーケティングにおいては切り離せない重要な取り組みになります。ここからはデジタルマーケティングについて解説します。
デジタルマーケティングとはインターネットやソーシャルを活用してモノやサービスを売り込んだり、ブランドの認知を促進するマーケティング活動です。
市場調査や環境分析に基づく戦略策定や企画立案、広告宣伝・運用などを、デジタルを基点に検討し実行していくことが主な活動内容です。昨今の消費者の行動プロセスにおけるオンライン行動を意識したカスタマージャーニーを描くことを前提としつつ、大きな特長は結果や成果が数値で可視化できることにあります。広告の効果としてユーザーの反応が数値で現れるため、ニーズや課題を見極めて改善が図りやすいという利点があります。
デジタルマーケティングの手法には、次のようなものがあります。
- SEO(検索エンジン最適化)
- MEO(マップエンジン最適化)
- Web広告
- アフィリエイト(成果報酬型広告)
- コンテンツマーケティング(オウンドメディア)
- SNSマーケティング
- インフルエンサーマーケティング
- オンラインセミナー(ウェビナー)
- LP(ランディングページ)
- ECサイト
- メールマガジン
ユーザーの状態や目的に応じて手法を使い分ける

デジタルマーケティングのメリットには、次のようなものがあります。
- マス媒体に比べてターゲットを細かく設定できる(ターゲティング)
- 予算や期間に合わせて柔軟に広告が実施できる
- 広告効果が可視化でき費用対効果が明確(レポーティング)
- 比較的コストが安く、ターゲットに的を絞り効果的にアプローチできる
対象層をターゲティング(選定)してアプローチ
インターネット広告のターゲティングとは、自社の採用ターゲットになるユーザーに絞って広告を配信する手法です。年齢や性別などの属性、行動履歴などの情報に基づき、条件を満たしたユーザーに広告を出し分けることでアプローチしたいターゲットに効率的にアプローチすることができます。無駄打ちを抑えて広告の精度を高めることで広告の効果や効率の最適化を図ることができます。
インターネットで地理的・物理距離的制約を克服できる
インターネット広告のターゲティングにはIPアドレスやスマートフォンの基地局のデータなどから位置情報を取得し、特定の地域に広告配信を行う「ジオターゲティング」という手法があります。
ジオターゲティングを活用することで、物理的な距離を超えて遠方のユーザーに情報を届けることができるため、地方の企業にとっては特に有効な手法と言えます。人材要件に適ったユーザーに対するマーケティングが可能になるため、北陸以外の求職者にもアプローチすることができ、地域に縛られることなく採用エリアを拡げたり遠方に住むターゲットの認知を効率的に高めることができます。
広告配信ターゲティングの例

広告効果の可視化と検証・分析
インターネット広告はテレビや新聞などのマス広告と比べて、広告効果を可視化したりユーザーの分析が実施できることが特長です。
例えば動画の視聴を誘導したユーザーの視聴態度を可視化・分析したり、インターネット広告でサイト誘導したユーザーの属性や行動を検証することで、対象者の傾向やニーズを知ることができ、次の一手をを見極めることができます。
広告効果を検証し、ユーザーの分析を進めることで次の施策の戦略立案に活用するなど、施策を一過性のものにはせず、PDCAをまわし継続的に検証と改善を進めることで効果の最大化を図ることができます。
成功事例とケーススタディ:北陸のメーカー企業の採用プロモーション
少子化や都市部への人口流出の影響を受けるなど北陸の採用活動は厳しい状況が続いています。北陸のあるメーカー企業では広報活動の殆どをマス(地元局でのTVCM)で展開していましたが、Webマーケティングへの取り組みが皆無でリニューアルしたばかりの採用サイトの訪問数が少なく、効果的に活用されていない状況でした。
求める人材要件に該当するユーザーとのタッチポイントをつくるため、エリアと年齢を絞りSNS広告を活用してアプローチ。さらに位置情報を活用したジオターゲティングにより工学部のある大学を指定したディスプレイ広告で採用サイトへ対象層を誘導しました。
これまで実施してこなかった効果検証も実施することで、自社に関心を持つユーザーの属性や行動を可視化でき、次年度の戦略仮説の策定に役立てることができました。
- 人材要件に応じたアプローチの検討
- SNSを活用した若年層との接点創出
- アドテクノロジーを活用し遠方のターゲットに効果的に接触
- 広告効果の可視化と改善(PDCA)
まとめ
北陸では少子高齢化が進行しており、労働力人口が減少しています。人口流出も年々進んでいる中、正社員の確保が難しくなっている一方、北陸の学生は地元企業への就職を強く希望する傾向もあると言います。ところが大学生との接点をうまく作れずにそうしたニーズに応えきれていないのが実情です。自社と学生の間の情報のミスマッチを改善するために今一度採用戦略を見直し、かつデジタルマーケティングを活用することで県外の学生にアプローチするなど、より広範な人材プールを確保するべく、採用マーケティングで競争力を高めていくことが重要です。
大広北陸は総合広告会社として北陸の企業様のマスプロモーションやブランド戦略、クリエイティブ制作など、インターネット専業会社では対応しきれない領域をカバーし統合的に企業様のマーケティング活動を支援しています。
グループの知見、メディアリレーションを活かしたデジタルマーケティングコンサルタントとして専門部署を設置し、マーケティング戦略の立案から実行、分析、改善までフルファネルで支援しています。
採用マーケティングを検討したい、施策の効果をもっともっと高めたいとお考えの企業様、ぜひ、お気軽にお問い合わせください。